2021年5月19日
今日の注目
今日はニュージーランドがとったコロナ対策って？についてです！
3分で読める本記事の構成は以下の通りです。
ニュージーランドのこれまで
ニュージーランドはもともとイギリスの植民地支配をうけていて、Maori という先住民族がこの支配に抵抗してきた歴史があります。
1947年にニュージーランドはイギリス支配から完全に独立し、アメリカやオーストラリアと安全保障条約を1951年に結んでいます。
ニュージーランドは世界で初めて女性に参政権が与えられた国かつ、アジア圏で初めて同性婚を認めた国です。（世界で初めて同性婚を認めた国はオランダです。）
多様性を尊重する国だからこそ、これまで何度も女性の首相がリーダーシップをとってきているんですね。
ニュージーランドのコロナ対策
ニュージーランドは島国で比較的コロナ対策がしやすいのですが、そのコロナ対策は世界から賞賛を受けました。
2020年の2月の終わりに、イランからニュージーランドへ旅行にきた人からニュージーランド国内初のコロナウイルスが検出され、これをうけて政府はすぐにイランからの人の流入を規制します。
この頃ニュージーランドでもトイレットペーパーや非常食の買い占めが起きました。
3月になると政府はイタリアと韓国からの帰国者の2週間の隔離を要請したのですが、イタリアから帰国した人から国内2番目の感染が確認され、これ以降次々と国内での感染が確認されていきます。
この頃世界での感染も拡大していき、イタリアはロックダウンを発表し、国連の WHO という機関は "世界的なコロナウイルスの流行(pandemic)" を発表します。
3月中旬になって国内6人目の感染が確認されると、政府は外国からの帰国者全員に2週間の隔離を要請し、ニュージーランドから外国へ行くことへの規制も強めるとともに、医療や雇用への大規模な経済支援を発表し、国民の消費を促します。
海外からの帰国者を中心に国内での新しい感染が確認されていき、政府はニュージーランドに住んでいる人以外の入国を禁止したり、室内での100人以上の集会を中止にします。
高齢者の自宅待機やリモートワーク、国内の移動の自粛が推進される中、国内におけるコロナ感染の状況を4段階のレベルで明確にしていく方針を政府がうちだします。この2020年3月の終わりの時点ではレベル２として、"地域内での感染が広まっている" ことを国民に示すんですね。
しかしすぐに国内での合計感染者が100人を超え、レベルも３、４と移行していき、国民の外出自粛、教育機関や一定数のビジネスの対面活動を閉鎖し、緊急事態宣言、少なくとも4週間のロックダウンも発表されます。
4月になって国内感染の合計は1000を超えるものの、新規感染の数は上がったり下がったりしていきｍす。
4月の終わりになるとレベル３、5月になると新規感染が確認されない日もでてきたため、レベルが２に移行されるんですね。
6月には国内での感染撲滅が発表され、レベルも１に移行されたことで、仕事や教育機関、国内の移動への規制が取り除かれます。外国との国境は規制されたまま、2週間の隔離要請は維持されます。
国内での新規感染が確認されない状況が24日間続いたのですが、6月中旬に隔離を終えた人々から感染が確認され始めます。外国からの国内への流入が増えていくにつれて、国境で確認される新規感染も増えていったんですね。
国内の一部地域（Auckland）でロックダウンやレベル３への移行も再び行われ、国全体でもレベル２に移行します。
感染が拡大する国内の一部地域（Auckland）でクラスターが起きたりして、国内の新規感染の主な感染経路になっていったため、レベル2.5の状態が9月になっても続きます。
しかし、10人以上の集会を禁止する状況が続くと、感染の多かった一部地域（Auckland）で規制に反発する抗議活動が起きるんですね。
インドから帰国して2週間の自粛と検査陰性を終えた人からも感染が確認されるものの、9月の終わりには国全体でレベル１への移行と感染が多い地域での規制の緩和が行われます。
10月には国の全地域でレベル１に移行し、政府は Pfizer と BioNTech のワクチンの購入を発表します。
海外から来る人から隔離中の検査で感染が確認されていったため、政府は隔離中に3回検査を行うことを要請し、2021年1月になると外国から来た人への入国前陰性証明を要請します。
2月になるとコロナ検査の結果を待つあいだの経済支援を行うことで、国民に検査を促したり、一部地域で感染が確認されるとすぐに国全体でレベルを引き上げ、感染が落ち着くとレベルを引き下げるという政策を繰り返しているんですね。
2月の終わりにはワクチン接種が開始されました。
参考
NZherald, BBC News
