2021年5月12日
今日の注目
今日はアジアの国、フィリピンってどんな歴史があるの?についてです!
3分で読める本記事の構成は以下の通りです。
外国からの支配
フィリピンはもともとスペインの支配を受けていたのですが、それに反発するフィリピンの人たちが 1898年に独立を非公式に宣言します。
でもすぐに、当時スペインと戦っていたアメリカがフィリピン国内のスペイン勢力を攻撃し、スペインはアメリカ軍にフィリピンにおける影響力を受け渡しました。
もちろん非公式に独立を宣言していたフィリピンの人たちは、アメリカ支配に反発して First Philippine Republic という国の建国を表明したため、アメリカとフィリピンのあいだで紛争になるんですね。
この紛争は、"アメリカ軍支配" ではなく "アメリカ政府による支配" に切り替えることによって終わりを迎えます。
以降、フィリピンの人たちによる自治も始まっていき、1935年には Commonwealth of Philippines として 10年以内に独立をすることが約束されたんですね。
しかし、この期間に第二次世界大戦が起こり、1941年に日本がフィリピンを占領したんです。そのためアメリカはフィリピンにおける影響力を再び強めて対抗します。
第二次世界大戦で日本が負けると、1946年にはフィリピンは Republic of the Philippines として公式に独立を果たしたのです。
フィリピン独立後の国内政治
1972年から当時のフィリピン大統領 Ferdinando Marcos は一時的な軍事統治を始め、反大統領勢力を逮捕したり、規制を強めたり、大統領に強力な権限を与えるように憲法を改正したんですね。
軍事統治を解除した後も独裁的な政治が続いたため、1986年に大規模なプロテストがおきて新しい大統領に交代します。
1989年には元俳優の Joseph Estrada という人がフィリピン大統領に選ばれるのですが、憲法違反などの政治の腐敗を原因に 2001年には大規模なプロテストに発展し、また大統領交代となります。
このように不安定な政治が続いたんですね。
イスラム勢力との争い
不安定な政治に加え、1969年からフィリピン国内のイスラム教徒とフィリピン政府とのあいだでは紛争が起きているんですね。
Moro National Liberation Front と政府のあいだでは40年ほど紛争が続き、2012年に平和にむけた計画を作成したものの、翌年には緊張感がまた強まります。
Moro Islamic Liberation Front (MILF) とは休戦を約束したり紛争を再開したりを繰り替えしたのち、2014年に平和を約束しました。
同様に平和交渉や紛争再開を繰り返す the New People's Army (NPA) という共産主義の軍事組織や、イスラム過激派による活動も見られ、2018年にはフィリピン国内の一部で一時的な軍事統治が行われたりするなどの対応に追われているのです。
参考
BBC News