2021年3月1日
今日注目の地域
今日は、Myanmar(ミャンマー)がかかえるRohingya(ロヒンジヤ)難民についてです!
今現在多くの人がMyanmar(ミャンマー)から“難民”として逃げなくてはならない状況が続いています。
多くのイスラム教徒が、Myanmar(ミャンマー)で長い間迫害をうけていて、Rohingya(ロヒンジヤ)という人たちはそのイスラム教徒の中の一民族なんです。
Rohingya(ロヒンジヤ)の人たちは主に、RakhineというBangladesh(パングラデシュ)に近い地域に暮らしていたこともあって、Bangladesh(バングラデシュ)に多くのRohingya(ロヒンジヤ)難民が逃げ込んでいるんですね。でも、Bangladesh(バングラデシュ)の難民キャンプはすでに人であふれかえっていて、Malaysia(マレーシア)など他の国々にも船を使って多くの人が安全をもとめて逃げているんです。
2017年から悪化したこの状況ですが、Myanmar(ミャンマー)でのイスラム教徒に対する嫌悪は昔から続いているんです。Myanmar(ミャンマー)の大半の人が仏教徒でビルマ語を話すのですが、Rohingyaの人はイスラム教徒でバングラデシュ語を話します。(ちなみにMyanmarはもともと国名がBurmaで、1989年に現在のMyanmarに改名しました。だから言語名はBurmese)
この言語や宗教の違いから,、Rohingya(ロヒンジヤ)の人たちをMyanmar(ミャンマー)政府は国民として認めてこなかったんです。こういった状況からRohingya(ロヒンジヤ)の人たちは ”国家に属さない民族"という扱いを受け、パスポートも作れなければ、教育や医療機関へのアクセスもままならない状況におかれてきたわけです。
そこで2017に反撃に出たのがArakan Rohingya Salvation Army (ARSA)という組織で、Myanmar(ミャンマー)の仏教徒に対する軍事攻撃をはじめます。
で、Myanmar(ミャンマー)政府は ARSA をイスラム過激派のテロリストとしてとらえ、イスラム教徒の住む地域を燃やすなど過激な対応にでたんです。
この政府と反政府の争いが、今現在の難民であふれかえる状況を引き起こしているわけです。
ここで注目なのが、Myanmar(ミャンマー)の政治体制です。
首相であるAung San Suu Kyi(アウンサンスーチー) という人は 2015年にMyanmar(ミャンマー)に民主主義をもたらしたことで評価を得たわけですが、そのうらで政府内では軍事勢力が強く残っているんですね。
Myanmar(ミャンマー)では民主主義が導入されるまでの長い間、軍事独裁政権が続いていたんです。なので、アウンサンスーチーによる民主主義の導入は軍事勢力を弱めることでもあるんです。いままで国を仕切ってきた軍部からしたら都合が悪いんですね。
そういった軍事勢力が強く残るMyanmar(ミャンマー)政府において、Rohingya(ロヒンジヤ)の人たちに対する過激な対応を止めるのが難しくなっているのです。
参考
Al Jazeera, BBC News, Vox, United Nations