2021年5月25日
今日の注目
今日は洗濯機ってどんな仕組みなの?についてです!
3分で読める本記事の構成は以下の通りです。
洗濯機の歴史
洗濯の歴史は、岩に衣類を打ち付けたり衣類を棒で叩いて汚れを落とす手法から始まりました。(この手法が下記のドラム式洗濯機の仕組みに活かされます)
汚れに力を加えることで落とすやり方は、次第に洗濯板などで衣類をこすって汚れを浮き上がらせる手法に代わっていきます。 (この手法が下記のたてがた洗濯機の仕組みに活かされます)
1850年代になると洗濯機の発明が行われ、洗濯槽の回転で衣服をたたき落として汚れをとるようになります。(ドラム式洗濯機)
1900年代にこれが電子化され、電気洗濯機が発明され、1950年代になると構造が簡単になった小型で安価な電気洗濯機が発売されていき、大衆に広まっていきます。
洗濯機と脱水機を別々に備えた洗濯機が発売されたのち、洗濯から脱水までを自動で行うドラム式全自動洗濯機も発売されました。全自動洗濯機は洗濯槽の中に脱水槽をいれこむことで脱水までを一つの槽で行うようにしたんですね。
2000年代になるとドラム式全自動洗濯機は改良をへて運転音の静かで使い勝手の良い、たて型のものも発売されました。
ドラム型洗濯槽
ドラムを回転させて洗濯物を上から下へ落として洗う、たたき洗いを利用しています。
衣類同士が擦り合わないので洗濯物が痛みにくく、使う水量が少ないため洗剤を高濃度で使うことができ、皮脂汚れを落としやすいという魅力があります。
ドラムの回転によって洗濯物が大きく広がり、乾燥の時も全体に風が行き渡りやすいんですね。
たて型洗濯機
たて型洗濯機は溜めた水を勢いよく回し、その水流で洗濯物同士を擦り合わせながら揉み洗いします。洗濯槽に水を溜めるので、使う水量は多いものの、洗浄能力は高いんですね。
このほかにも洗濯物の生地を傷めないように、洗濯物にオゾンを吹きつけることで水や洗剤を使わずに除菌と脱臭を行う洗濯機や、洗剤を含んだ水をすばやく出し入れして汚れを落とすものもあります。
乾燥させる仕組み
ヒーターで暖めた空気を洗濯物のあいだで循環させて湿気を含ませてから冷やすことで、湿気を水滴にして外部へ取り除きます。
そして乾燥した空気を再びヒーターで温めて循環させる作業を繰り返します。
湿気を冷やす工程では、熱風乾燥ドライヤーで乾かすように外気の冷たさを利用する場合と、冷水を入れ込む方式があるんですね。
衣類のかさが増えて温風が通りにくくなると、乾燥効率が低下します。
全自動洗濯機の工夫
全自動洗濯機にはセンサーがついていて、給水する前の乾いた状態の洗濯物の量を計測して給水の量を決めます。
また、生地の質を検出するセンサーもついていて、水流の強さと洗濯時間が決まります。これには、水をいれた状態でかかっている負荷を測定するんですね。
他の工夫としては、起動中の騒音を抑えるためにバランス棒が洗濯機内に仕組まれています。
多くの洗濯機の中には脱水層と洗濯槽の2層があるのですが、脱水層は回転するときにバランスを崩しやすい構造になっているため、回転を安定させるように工夫されているんですね。
洗剤
水洗いで落ちにくい水不溶性の油などの汚れを落とすために、洗剤を使用して繊維から汚れを浮かし、洗濯機の回転による摩擦や振動で汚れを効率的に落とします。
各成分がどうやって化学反応をおこすかが、洗剤でどうやって汚れを落とすかという工程に利用されています。
洗剤が溶けやすいのは温水で、軟水が洗濯向きです。
カルシウムやマグネシウムなどの鉱物質の量によって軟水と硬水に分けられ、硬水の場合は洗剤を少し多めに使うんですね。
参考
工具男子新聞、カデンプラス、家電コム