Ko Tanaka 国連事務総長を目指す男ブログ

紛争解決のための勉強メモ

インフラ!ゴミ捨て(一般廃棄物処理)の仕組みって?

2021年5月22日

今日の注目

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今日は一般廃棄物処理の仕組みについてです!

3分で読める本記事の構成は以下の通りです。

ごみの旅路

小型のゴミ収集車はごみを回収し、中継施設のコンテナに詰め込みます。

このコンテナを今度は大型のコンテナ車で最終処分場かごみ焼却施設へと運ばれます。

2回に分けるのは狭い道でのごみ収集の効率を上げたり、運搬に必要な燃料を抑えたりする目的があります。

この中継施設の製造などをアジア諸国に展開する日系企業もあるんですね。


ごみの収集車両には、パッカー車と呼ばれる機械式ごみ収集車が一般的に使われていて、ごみを回転式の板で中に押し込んでいきます。圧縮してより多くのゴミを詰め込むたいのですが、水を多く含むものなどは圧縮率を悪くかさばります。

このほかに、その場でごみの圧縮を行って詰め込む圧縮板式収集車や、電動式ごみ収集車などもあります。

身近なごみの知識

生ごみ、畜ふんなどの廃棄物はバイオマスを含む水分を多く含んでいるため、そのまま償却や埋め立てを行ってしまうと有害物質が発生するんですね。

生ごみを分別するのは、こういった環境汚染の防止と、水分の少ない他の廃棄物を再利用できるように保つためなのです。

下水道からでた汚泥は、8割の有機物と2割の無機物で構成されていて、有機物は肥料や燃料に、無機物はセメント原料やレンガに再利用することが推進されています。

下水汚泥の燃料化には、発電や都市ガス用の「消化法(メタンガス)の生成」と火力発電所の燃料用の「炭化法(炭化燃料)の製造」などがあるんですね。

ダイオキシン問題

ごみを燃やすと、ダイオキシンなどの有害物質が排出されるのですが問題でした。

研究によってダイオキシンは完全に燃えきらなかったものから発生していることが分かり、焼却処理では、ごみを完全燃焼させることでダイオキシンの発生量を抑えているんですね。

これに加え、燃えがらなどをフィルターにかけたり、排出されたダイオキシンを吸収や分解するための化学的な開発を行い、それを管理基準として構造的なルールを定めたことで、ごみ焼却炉からのダイオキシン問題はほぼ解決されました。

医療機関の廃棄物

医療機関の廃棄物の中には、注射器など感染の恐れのあるものが含まれていることがあるため、日本では法律で滅菌処理の基準が定められています。

ゴミに含まれている物質が違えば、ゴミを燃やした時に排出される有害物質も異なってくるため、医療機関からでたゴミを扱う焼却炉などもあります。

発展途上の国では、医療機関の廃棄物を適正に処理する制度がまだ少なく、ゴミ処理の過程で感染がおこることがあるんですね。

リサイクル

ペットボトルからは比較的純度の良いプラスチックを回収できるため、繊維製品や新しいペットボトルを製造することもできます。

リサイクルとして捨てられたペットボトルは、回収された後、異物やキャップやラベルの除去が行うことで、高い品質で再利用できるようにします。それを圧縮して再生業者に引き渡されるんですね。

globalissues.hatenadiary.com

家電製品のリサイクル

家電製品は廃棄処理の際に有害物質を伴うのですが、同時にレアメタルなどの資源も多く含んでいます。

そのため日本では、法律によって家電の製造者が廃棄までの責任を負うことが定められ、家電製品のリサイクルが行われます。

日本で家電製品を捨てる際、捨てる人が費用を支払い、その費用は小売業者による廃棄家電製品の引き取りと製造業者によるリサイクルにあてられます。

製造業者は一般的に、捨てられた家電のリサイクルできる部分を素材ごとに分解選別した後、機械でゴミ処理を行います。

埋め立て地の種類

ゴミの種類によって埋め立て地の構造も変わってきます。

健康や環境被害の可能性がある重金属などの有害廃棄物は、雨水も侵入できないような耐水性を備えた遮断型処分場に埋め立てられます。

有害廃棄物以外で地下水の汚染や悪臭をひきおこす恐れがある廃棄物は、ゴミからでる汚染水を処理する機能を備えた管理型処分場に埋め立てられます。

その他の環境に害を及ぼさない廃棄物は汚染水を出さないので、安定型処分場という短銃な構造の埋め立て地に運ばれます。

こうして埋め立て地を分けることで、環境に配慮したり、廃棄物を早期に安定化して埋め立て地を再利用できるようにしているわけです。

参考

東京都環境局、環境省