2021年3月30日 Updated
今日注目の地域
今日は Central African Republic（中央アフリカ共和国）という国で起きている紛争についてです！
3分で読める本記事の構成は以下のとおりです。
独立後
Central African Republic（中央アフリカ共和国）は1960年にフランスの植民地支配から独立したものの、いまだに安定した政治体制がととのっておらず、争いが続いているのです。
紛争が本格化したのは2013年で、当時の大統領の政治に不満をいだいていた the Seleka という軍部が政権を乗っ取ったんですね。
この the Seleka による政権はく奪と過激な行動に対して今度は、Anti-Balaka という軍事組織が立ち上がって紛争になるわけです。
The Seleka (反政府勢力)
vs
Anti-Balaka (The Seleka のやり方に反発する勢力)
問題の複雑化
ここで、宗教の違いも絡んできます。
the Seleka はおもにイスラム教徒によって構成されていて、
Anti-Balaka はおもにキリスト教徒によって構成されています。
Central African Republic（中央アフリカ共和国）においてイスラム教徒は少数派なので、キリスト教政権が行う不安定な政治に対して the Seleka が立ち上がったわけです。
Central African Republic（中央アフリカ共和国）は金やダイアモンドが豊富に取れる国で、以前はイスラム教徒が資源を管理していたのですが、キリスト教徒はそれを乗っ取ったんですね。これにより宗教上の違いが争いに直結したわけです。
この出来事をうけて、”争いから生み出された金やダイアモンドでビジネスが行われるべきではない” と国際社会は Central African Republic（中央アフリカ共和国）との金やダイアモンドの貿易を制限しました。
資源の輸出に頼っていた国の収入はおち、Central African Republic（中央アフリカ共和国）はさらに貧しい国になるんですね。
こうした混乱状況の中で、"安定した政治を求めてはじまった紛争” は 、"キリスト教徒とイスラム教徒のあいだの自己防衛紛争” の色が強くなっていき、数々の軍事組織が生まれていきます。
今何がおきているの？
2014年には the Seleka 政権に代わり、国連のサポートがはいります。この他にも国際機関が、Central African Republic（中央アフリカ共和国）政府と他の軍事組織のあいだで平和交渉を進めることができるよう動くんですね。
その後、2016年に中央アフリカ共和国で選挙がおこなわれ、新しい大統領が選ばれるのですが、国際機関の仲介は力及ばず、紛争は今もなお続いているのです。
2020年12月の終わりにもう一度大統領選挙があり、それにそなえて中央アフリカ共和国で戦ってきた複数の軍事組織が一致団結し、the Coalition of Patriots for Change (CPC) という反政府対抗勢力が結成されました。
国際連合をはじめ国際機関は、この動きによる選挙への影響を懸念していたのですが、結果は大統領の継続となりました。
軍事勢力の活動と、変わらない Central African Republic（中央アフリカ共和国）の政治体制のため、緊張感は今だに続いています。
参考
Al Jazeera, BBC news, UNHCR, VICE news, Council on Foreign Relations
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Note in English
Central African Republic got independence from France in 1960, but its governance is still unstable.
The current conflict started in 2013 when then president Francois Bozize was taken over by a rebel militia group, known as the Seleka. To fight against the Seleka regime, an alliance of militia group, called Anti-balaka was formed.
The Seleka is mainly formed by the Muslims that are minorities in Central African Republic.
Anti-balaka is mainly formed by the Christians.
The conflict between the two broke out.
Central African Republic is rich in golds and diamonds, and these natural resources were used to be managed by the Muslims, but the Christians took over the control of the resources. Due to this conflict, the international community regulated the trading business of the natural resources with Central African Republic, which led the country that had relied on exporting the natural resources to more serious poverty.
Under this circumstance, "The conflict to seek a stable government" turned to be more like "the conflict to protect their own religious group".
In 2014, Catherine Samba Panza backed by the United Nations(UN) became a leader of an interim government in Central African Republic.
While the UN had worked on making peace deals between the government and the militia groups, Faustin-Archange Touadera was elected as a new president in 2016. Despite this effort, however, the conflict has continued in the country.
On December 2020, a presidential election was conducted, and Faustin-Archange Touadera was reelected for his second term despite the formation of the Coalition of Patriots for Change (CPC) by some of antigovernmental militia groups unifying.
Now it should be easier to understand the recent news.
